運動の基礎となる7つの要素
リズム・バランス・連結・反応・変換・定位・識別
リズム能力
リズム感は、あらゆるスポーツにおいて上達するうえで、欠かすことのできない基礎能力となります。
ダンスや音楽のみに限らず、このリズム能力はスポーツでいう「タイミング」です。
スポーツではタイミングよくボールをけったり打ったりしなければ空振りしてしまいます。走ったり歩く速度を合わせたりする必要がありますよね。リズム能力があれば、適したタイミングにからだの動きをあわせられます
サッカー、バレーボール、バスケットボールは、チームメイトとのリズムの共有です。
またリズムを上手くとれる選手はスパイクやシュート上手です。また、正しいタイミングを知っているため、成長していくにつれわざとタイミングをずらすフェイントもできるようになるのです。
また、目や耳からの情報を表現する「マネッコ能力」もリズム能力に入ります。
バランス能力
転ばないように、崩れた体制を素早く立て直すことや、動いているときでのバランスを保つ能力です。
動きの中でバランスを保つには重心の位置を把握するのと同時に体幹の強さも必要です。
ジャンプして着地するときなどにも、からだを支えるバランス感覚がとても重要です。
ケンケンや回転など。
連結(つなげる力)
ピッチングやシュート等、一連の動きをスムーズにする能力です。
力加減やスピードの調節をし、関節や、筋肉の動きを上手に同調させることが必要です。
ながら動作もその一つ、足はバタ足しながら手は水をかく、下半身は安定させ体を回転させてバットを振るなど
いろいろな動作をつなげ、スムーズに動かす能力です。
反応
別名「反射神経」です。
合図を素早く察知し、正確な対応動作を可能にする能力です。適切なタイミング、スピードで反応することが大切です。
変換能力
急に変わる状況に合わせて動作を素早く切り替える能力です。反応能力の応用バージョンでもあり、予測して先取りする能力でもあります。
球技ならボールのコースやスピードや強さ、格闘技なら相手の動きの変化ですね。
スポーツの状況変化に合わせて、自分の身体の動きを対応させていかなければなりまけん。
変化に対応してその状況でのベストの選択肢を判断し、身体運動に変換していく能力です。
しっぽ取りや、足し算の問題を出して答えが偶数なら右にダッシュ、奇数なら左にダッシュなど
たとえばサッカーで、ボールを奪われそうになったら、ボールを蹴ったりして動作を変える必要があります。
このように急な状況の変化にあわせて行動を変えるのが、変換能力です。
定位能力
空間把握能力、自分とボールの位置や相手との距離などを把握する能力です。
自分と動いているものや人との距離を正しく把握する能力です。
「このままのスピードだとぶつかってしまうから、すこしスピードを緩めよう」「右にすこし動けば回避できる」など、定位能力があれば自分と相手との位置関係を空間・時間的に把握することができます。
鬼ごっこは定位能力を鍛えるのに非常に有効な遊びと言えるでしょう。
識別能力
手の動き、足の動きを微調整する能力です。
「ハンド・アイ・コーディネーション」「フット・アイ・コーディネーション」などと呼ばれています。
自分の肉体だけでなくボールやハンドルなどの用具操作を精密に行うことを可能にします。
手足の動きと用具などを、視覚と連携させて使いこなす能力です。
たとえば、自転車にのるとき、手でハンドルを動かして足でペダルをこいでを自転車を操作し、視覚と連携させて前に進みます。
サッカーで動いているボールを蹴ったり、野球で来たボールをバットを使い、打ち返すのも識別能力です。