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小・中学生に多い投球肩障害パート1

投球障害といい野球・テニス・バレー・水泳などに多く見られる疾患の紹介です!肩の痛みを感じたら投球障害を疑ってみましょう!

本日は肩峰下インピンジメントについてです。

肩峰下インピンジメントの症状

肩峰下インピンジメントの症状には、肩の痛みや違和感、特に腕を挙げる際の痛みがあります。

Neerは以下のように肩峰下インピンジメント症候群を3つのstageに分けています。

Stage1 浮腫及び出血期:スポーツ選手などに見られ、上肢の挙上を繰り返すことによって生じる。 肩関節亜脱臼や肩鎖関節の障害によって生じることが多い。 経過は良好で可逆的である。

Stage2 繊維化、腱炎症の時期 若年〜40代のオーバーヘッドスポーツ愛好家や労働者に多い。 肩関節周囲炎や、凍結肩、石灰沈着腱炎などによって生じる。 スポーツや仕事を繰り返すと症状が増悪する。

Stage3 骨棘形成や腱板の部分〜完全断裂の時期 一般的に40歳以降に見られることが多い。 頸椎症性神経根や腫瘍があげられる 経過が増悪しやすい。

Stage2になると肩峰下滑液包や烏口肩峰靭帯の切除術、stage3では肩板機能を保障するための肩板修復術を行うこともあるようです。

肩峰下インピンジメントの原因

痛みの原因としては、一般的には棘上筋腱が肩峰下でぶつかって生じるものや、肩峰下滑液包の挟み込みによるものが考えられます。

肩峰下インピンジメントの原因には、姿勢の悪化、肩関節周囲の筋力低下、過剰な肩関節の使用、加齢などが挙げられます。肩峰下インピンジメントを予防するためには、正しい姿勢を保ち、肩周りの筋肉を強化し、適切な休息や回復方法を心がけることが大切です。

1.インナーマッスルの低下・アンバランス

2.肩甲骨の可動性低下

肩峰下インピンジメントの検査

ペインフルアークテスト

  • 座位or立位にて腕を横にあげていきます。※真横ではなく30°前に上げましょう。(肩甲骨面上)
  • 約60°~120°の間で痛みが出る場合陽性です。

ホーキンステスト

  • 座位or立位にて肩関節屈曲90°・肘関節屈曲90°の位置を術者が保持します。
  • 術者が肩関節内旋を加えます。
  • 内旋により疼痛が生じる場合は陽性です。

棘下筋テスト

  1. 座位or立位にて腕を下ろし、ひじを90°曲げます。
  2. 肩関節外旋(外にひねる)方向に自分で動かしてもらいます。
  3. 術者は内旋方向に徒手抵抗を加えます。
  4. 疼痛や脱力感が確認される場合は陽性です。

他の疾患と間違えないように注意!

腱板断裂

インピンジメント症候群の症状は腱板断裂と似ていますが、腱板断裂では筋力低下を起こすのに対して、インピンジメント症候群では筋力は通常保たれています(痛みで脱力してしまう場合はあります)。MRI検査を行うことで、両者の鑑別はほぼ確実なものとなります。インピンジメントしている事から断裂へと悪化しますので要注意です。

四十肩・五十肩

五十肩(肩関節周囲炎)では、肩の動きそのものが制限されるため、自分の力で動きづらいだけではなく、人に手を動かしてもらっても肩は十分に動きません。インピンジメント症候群では、通常人に手を持ってもらえば痛みはある程度でるものの、肩の動きは保たれています。

石灰沈着性腱板炎

石灰沈着性腱板炎(慢性期の症状)は、インピンジメントが原因となることもあるため、両者の症状は似ています。レントゲンを撮影し石灰の存在が明らかとなれば診断がつきますが、実際症状を出しているのはインピンジメント現象である可能性があります。

肩峰下インピンジメントのアプローチ法

天白接骨院で私が行うアプローチ法です!

1.インナーマッスルトレーニング

インピンジメントは上腕骨頭の求心性が低下しています。上腕骨頭の肩甲骨への求心力が低下しているインナーマッスルを自宅でもトレーニングしてもらいます。また、インナーマッスルのみでなく、後述する上腕二頭筋の筋肉も上腕骨を正しい位置にするのに非常に大切です。弱化している場合はトレーニングしてもらいます。

2.肩甲骨の可動性

肩甲骨が下制、後傾しなければ、肩峰下で衝突してしまいます。簡単に言うと猫背はダメ!という事になります。しっかりと胸を張り、肩甲骨を下げれるようになる体の調整とエクササイズが必要です。

3.関節の調整

腕の骨は肩甲骨に対して、かなり複雑な動きをします。例えば前から上にあげてくだけでも後ろに滑ったり、下に滑ったり、回転したりします。その動きを取り戻すための関節調整をします。頚椎に問題がある場合もあれば、胸椎や肘に問題がある場合もあります。

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